土地所有権の放棄制度検討

土地所有権の放棄制度検討 政府、相続登記を義務化(日本経済新聞より)

日本の難題、ついに着手されますね!

 政府は1日午前、所有者が分からない土地の解消対策を話し合う関係閣僚会議を開き、基本方針を決めた。管理できない土地の所有権を所有者が放棄できる制度の創設を検討する。相続登記の義務化など権利関係を正確に登記に反映する仕組みも作る。2020年までに不動産登記法や民法など関連法を改正する。

土地の所有権を放棄できるかは現行法に明確な規定がない。政府は所有権を手放すことを認める場合の要件や、手放された土地の受け皿を詰める。長期間放置された土地は所有者が所有権を放棄したとみなす制度についても検討する。

相続時に登記簿上の所有者の情報を変更するよう、相続登記を義務化する仕組みも検討する。19年の通常国会に不動産登記法改正案を提出する。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31241990R00C18A6MM0000/

持て余している土地は国や自治体に寄付すればいいと思っている人は多く、民法にも「所有者のない不動産は、国庫に帰属する」(第239条)との規定があるものの、これまで、寄付を受けるかどうかは行政側の判断で、利用価値がなければ受けてもらえないケースがほとんどでした。

放棄制度が整ったとして、その先、放棄された土地をどうするのか。すべてを開発しつくせるわけはなく、遠い未来をも見据えた知恵の出しどころですね。

土地の放棄制度をもつドイツでは、こんな事例があるそうです。

 ドイツの民法には「所有者が放棄の意思を土地登記所に表示し、土地登記簿に登記されることによって、放棄することができる」(928条1項)と明記されている。放棄された土地をまず先占する権利は「州に帰属する」(同2項)とも定められている。

 この物件の所有者は2007年、法律に基づいて登記所で放棄の手続きをした。その後はザクセン州財務省系の公的団体「州中央土地管理ザクセン」が管理。物件の調査を担当したクラウディア・トロチェさんによると、立地が良かったためドレスデン市に再開発を持ちかけ、土地を市に無償で譲渡したという。

 放棄された物件はこの団体が一括で管理している。需要がありそうな物件の情報をホームページで公開し、希望者がいれば売却する。

 放棄された土地は、どこかに所有させなければならない義務もないため、ほとんどは「無主地」として管理されるが、そのコストは行政が負担せざるを得ない。ドイツ国内でも地域によっては、無主地の増加による行政の負担増が問題になっているという。